ロシアの電気通信大手ビンペルコムはウズベキスタンの政権関係者に対する贈賄を認め米国及びオランダ当局に計8億3,500万ドルの罰金を支払うことで合意した。米国司法省が先ごろ明らかにした。同社によるカリモフ大統領一族に対する1億1,400万ドルの支払いが携帯電話事業への参入許可と周波数帯の割当に対する便宜を求めた贈賄行為として摘発されていた。米司法当局は収賄側の具体的な氏名は明らかにしていない。
問題とされたのは2006年から2012年にかけて同子会社のウニテルなどが行った贈賄行為。米司法省はすでに収賄側の人物に関係する欧州にある資産8億5,000万ドルの差し押さえに入っていることも明らかにした。ケイマン諸島や英領バージン諸島を含む複数の国の捜査当局が協力している。一部報道では収賄側として同大統領の娘のグルナラ・カリモバ氏の名前が挙がっている。
ビンペルコムは世界6位の電気通信大手。ロシアの富豪ミハイル・フリードマン氏のレターワン社とノルウェーの通信事業者テレノアを最大株主とする同社はニューヨークのナスダック市場にも上場している。(1USD=112.64JPY)