リトアニアのバイオマスエネルギー開発会社ダンパワー・バルチック(Danpower Baltic)が、国内暖房市場での事業拡大を進めている。昨年10月に買収した同業マリヴァスとの経営統合がこのほど完了し、同社が運営するバイオマス熱供給施設は3カ所から6カ所に増加。熱供給能力は169メガワット(MW)に拡大した。
マリヴァス買収で取り込む熱供給施設は、ヴィルニュスの45.8MWおよび23.8MWと、カウナスの48.5MWの3施設。ダンパワーは昨年末、ヴィルニュスで自社開発のバイオマス熱供給施設(25MW)の稼働を開始し、同市の約1万所帯に暖房サービスを提供している。今年8月にはカウナスで熱供給能力20MW、発電能力5MWの熱電供給施設の稼働を開始する予定だ。
ダンパワー・バルチックは独再生可能エネルギー開発のダンパワーとリトアニアの投資会社ゲコ(Geco)の合弁会社で、2014年に折半出資で設立。木材ペレットを燃料に熱供給サービスを行う。今後ラトビアとエストニアでも事業拡大に取り組み、バルト3国全体で最大1億8,000万ユーロを投資する考えだ。