新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は7日、モスクワ市交通管制センターと共同で、交通渋滞解消のための高度交通信号システムの実証事業を実施することで合意したと発表した。2016年度から約1年間、同市内5箇所の交差点を相互に連携するシステムを設置し、交通渋滞の解消効果を検証する。また、同市以外の地域への展開を狙ったビジネスモデルの構築も視野に入れる。
モスクワの慢性的な渋滞は経済活動の阻害要因になっている。市当局は渋滞緩和に向け、大規模な信号システムの更新をはじめ、交通インフラの刷新に取り組んでいる。
このような背景のもと、NEDOは昨年12月、モスクワ市と高度交通信号システム実証事業の協力で合意し、基本協定書(MoU)を締結した。日本で交通渋滞を解消した実績のある自立分散信号システムを、込み合う道路の連続した5交差点に設置し、渋滞解消効果を確かめる。
NEDOは今回の実証事業でシステムの有効性を示し、ロシアの他の地域での展開につなげる意向だ。