トルコ中央銀行は20日、翌日物貸出金利を0.5ポイント引き下げ、10.0%とすることを決めた。主要政策金利である7日物レポ金利は7.5%に据え置いた。インフレ動向を注視しながら今後も金融引き締め政策を継続する。
中銀は今回の利下げに関して、世界的な金融市場の混乱が収まりつつあることを反映したと説明。昨年8月に打ち出した自国通貨リラの安定策などの効果により、貸出金利を上限、借入金利を下限とする「金利コリドー」の幅を広く設定する必要性が弱まったことを強調した。
トルコのインフレ率は今年1月の9.58%をピークに、2月が8.78%、3月が7.46%と2カ月連続で低下し、2015年9月以降の最低値をつけた。インフレ率の鈍化傾向は今後も続くとの予想だが、生鮮食品など変動の大きい品目を除いたコアインフレ率の低下は限定的との見方から、中銀は金融引き締めスタンスを保持する必要があるとしている。