ロシア中央銀行は10日、主要政策金利である7日物入札レポ金利を11%から0.5ポイント引き下げ、10.5%とすることを決めた。利下げは2015年8月以来10カ月ぶり。14日から新金利を適用する。インフレリスクの後退が背景にあり、翌日物レポ金利と翌日物預金金利も0.5ポイント引き下げ、それぞれ11.5%、9.5%とした。
中銀は声明で「物価の上昇率が安定してきた。インフレ期待とインフレリスクの後退というポジティブな傾向がみられる」と指摘。今後もインフレ予想と実際の動きを踏まえて追加利下げの可能性を検討するとしている。
同国の物価は安定化傾向にあり、インフレ率は1月の9.8%から2月に8.1%、3月には7.3%まで下がった。その後は横ばいが続いている。中銀は2017年末までにインフレ率を4.0%にする目標を掲げている。