仏ヴァレオ、プラハで自動運転技術を開発

自動車部品大手の仏ヴァレオがプラハに自動運転技術の開発センターを設置する。情報技術(IT)や通信産業など異業種からの市場参入の動きが強まる中、部品メーカーとして自らシステムを手がけることで取引先との関係維持、強化を図る。投資額は6億コルナ(約2,200万ユーロ)で今年12月に開所する。3年以内に300人を新規採用する方針だ。6月30日付の『ラジオ・プラハ』が伝えた。

立地はプラハ市の南西部に位置するホスティヴァルシュ地区で、敷地面積9,000平方メートルの約3分の1に当たる3,200平方メートルを開発センターに充てる。既存のプラハ・フロウビエティーン開発センターでは運転支援・安全システムに用いられるセンサやカメラに重点を置いており、そのノウハウを自動運転技術の開発に生かす。

完成車の製造は行わず、部品をメーカーに供給する。汎用システムのほか、メーカーの要望に合わせた特注システムの開発も手がける予定だ。

新センターにはシステムを検証するためのテストベンチや耐熱試験、試作品製造、再設計設備、超音波センサ・レーダーセンサの試験設備を設ける。

チェコで専門知識のある人材が不足している問題については、国外からの採用や、プロジェクトに参加している地元学生などの起用で対応する。

ヴァレオは1995年にチェコへ進出。ラコヴニーク、ジェブラーク、フンポレツで3工場を操業する。フロウビエティーン開発センターは2002年に開所。当初はエアコンシステムのみを手がけていたが、2013年以来、運転支援・安全システムも担当している。

現在のチェコ従業員数は3,000人を超える。(1CZK=4.21JPY)

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