アルロサ政府保有株、522億ルーブルで売却

ロシアのウリュカエフ経済相は9日、政府がダイヤモンド世界最大手アルロサの株式10.9%を522億ルーブル(8億1,305万米ドル)で売却したと発表した。財政赤字削減に向けた民営化計画の一環。政府は来年末までに石油会社のロスネフチとバシネフチ、VTB銀行及び海運ソヴコムフロットの株式売却も計画している。

アルロサ株売却では応募数が売却数の2倍を超え、うち6割以上が外国投資家からだった。消息筋によると、売り出された株式の約半数を政府系のロシア直接投資ファンド(RDIF)及び同ファンドと提携する中東・アジアの政府系投資会社が取得したという。ただし、RDIFと外国投資家の取得数を比較すると、外国投資家の方がずっと多かったもようだ。

今回の民営化では政府保有株44%のうち10.9%が売却された。シュヴァロフ第1副首相は11日、年内にバシネフチとソヴコムフロットの政府保有株売却を実現し、今年の民営化収益を最大1兆ルーブルに引き上げたい意向を示した。

アルロサはカラットベースで世界最大のダイヤモンド原石メーカー。2位の南ア・デビアスと合わせると世界総生産量の約半分を占める。今年第1-3月期には499億ルーブルの純益を計上し、四半期利益として過去最高を記録した。(1RUB=1.57JPY)

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