華為技術、セルビアテレコム買収か

中国の通信機器大手華為技術(Huawei)がセルビアの国有企業テレコム・セルビアの買収を検討していることが分かった。中国の李満チャン※(Li Machang)駐セルビア大使が9月26日明らかにしたもので、買収時期は今年10月の予定。テレコム・セルビアの民営化は2015年に一旦延期されており、政府は20年以前の民営化は計画していないと述べていた。華為、テレコム・セルビア共にコメントしていない。

セルビア政府は2015年7月、投資及び競争促進を目的にテレコム・セルビアの全株式のうち58.11%を売却することを決定した。しかし関心を示した米国の投資ファンドと金額で折り合わず、当面売却しない方針に転じていた。

セルビアの主な通信事業者にはテレコム・セルビアの他、ノルウェー同業テレノールの現地子会社やテレコム・オーストリア傘下のVipモバイルがある。

セルビア政府は中国企業からの投資受け入れに積極的だ。今年初めには中国鉄鋼大手の河北鋼鉄集団(HBIS)がセルビア唯一の鉄鋼企業、ゼレザラ・スメデレヴォを買収した他、今年6月にも中国との間で情報技術(IT)分野での協力を進めることで合意している。また、2013年には華為技術がセルビア鉄道の通信システムの近代化事業に参加することが決まっている。※チャンは「長」の簡体字「长」

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