ハンガリーのオルバン首相は17日、来年から法人税を減税すると発表した。最高19%の法人税率を一律9%に引き下げる。この税率はアイルランドの12.5%を下回り、欧州連合(EU)最低の水準となる。
同国の法人税率は現在、課税所得が5億フォリント(約160万ユーロ)以下の企業で10%、これを超える大企業で19%となっている。来年から一律9%に引き下げられることで、特に大企業にとって大きな減税となる。
この減税は多国籍企業の誘致が主な目的。ハンガリーは海外の大企業に助成を行い、税負担を軽減してきたが、税率をEU最低の水準まで引き下げることで、さらなる誘致を図る。
バルガ経済相によると、この減税で17年の税収は1,450億フォリント減る見通し。新たな財源を確保するための新税は導入せず、来年は2,000億フォリントの準備金を取り崩して不足分を穴埋めするという。(1HUF=0.38JPY)