露VTB銀、16年利益が前年の30倍に

ロシア2位銀行で国営のVTBが1日発表した2016年12月期の純利益は516億ルーブル(8億3,300万ユーロ)となり、前期(17億ルーブル)の30倍に急増した。純金利収入と純手数料収入が伸びて成長を支えた。

貸倒引当金は18.6%増の2,112億ルーブルへ、経費も5.4%増の2,339億ルーブルにそれぞれ膨らんだ。しかし、純金利収入が43.5%増の4,150億ルーブル、純手数料収入が7.3%増の818億ルーブルに伸びて大幅増益につなげた。営業利益に対する経費の比率は前期の53.8%から45.8%へ縮小した。

資産・負債の再評価や、より利ざやの大きい個人融資が伸びたことから、純金利マージンが前期の2.6%から3.7%へ拡大して純金利収入の急進を支えた。純手数料収入の拡大には主に個人顧客事業とトランザクション・バンキング事業が貢献した。

■10-12月期は39%増益

10-12月期の純利益は前年同期比38.9%増の175億ルーブル(2億8,200万ユーロ)に拡大した。純金利収入は12.4%増の1,046億ルーブルに、純手数料収入は16.7%増の259億ルーブルに増加した。一方で貸倒引当金は56.6%増の645億ルーブルに、経費は3%増の623億ルーブルに膨らんだ。(1RUB=1.95JPY)

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