トルコのエルドアン大統領は1日、8年ぶりに訪問したインドでモディ首相と会談し、テロ対策など国際問題での連携や、両国間貿易の拡大、特定経済分野における提携、文化・学術交流の促進などで一致した。一方、カシミール問題の外交的解決に向けてインドとパキスタン両政府の仲介を引き受けるとしたトルコの申し出については、インド側が拒絶した。
両首脳は、地域安定化に向けたテロ対策で両国の連携が重要とみる立場で一致。国際社会における「ダブルスタンダードの適用」を非難し、インドの提案する「国際テロに関する包括的協定(CCIT)」の迅速な国連審議を求めた。また、国連が効果的に機能を果たせるよう、安全保障理事会の改組を含む国連改革実施を求める姿勢で一致した。
安全保障面ではまた、トルコがインドのミサイル技術管理レジーム(MTCR)や原子力供給国グループ(NSG)、通常兵器の輸出管理に関する国際協定であるワッセナー・アレンジメント(WA)への加盟を支持する立場を表明した。
両国貿易では2020年までに貿易額を現在の60億米ドルから100億ドルへ拡大する目標を確認し、IT、医薬品、保健、観光、省エネ・再可エネを含むエネルギー分野で協力する意思を確認した。