ハンガリーのシーヤールト外務貿易相は29日、ブダペストでケニアのアミダ・モハメド外相と会談し、両国政府間の経済・技術提携協定に署名した。これに基づき、ハンガリー輸出入銀行はケニアと取引するハンガリー企業の支援に、8,500万ユーロの融資枠を開設する。
両外相はこのほか、ハンガリーがケニアに5,000万米ドルのタイドローン(ひも付き融資)を実施することで合意した。ハンガリー企業がケニアに産科医院、がん病院を建設するほか、灌漑(かんがい)技術、屠畜場設備をケニアに輸出することなどを視野に入れる。準備作業を経て、援助協定に調印する見通しだ。
ハンガリー政府はまた、来年9月からケニア奨学生枠を現行の50人から100人に拡大する。
シーヤールト外相は、「昨年の経済成長率が6%に達した事実にみられるように、ケニアはアフリカ経済をけん引する国の一つだ。また、地域の安定化でも重要な役割を果たしている」と指摘。「水管理、農業、医療産業、情報技術(IT)、セキュリティ、公共交通分野で活躍するハンガリー企業にとってはケニアとの提携が大きなチャンスになる」との見方を示した。