ポーランド移動通信大手プレイ、ワルシャワ証取で株式公開

ポーランド2位の移動通信サービス事業者プレイ(Play)は3日、ワルシャワ証券取引所で新規株式公開(IPO)による上場を実施すると発表した。投資会社2社が保有する株式のうち約49%を売却し、最大13億ユーロを調達する。実現すれば、過去5年の欧州電気通信企業の上場として最大規模となる。

公開の仮条件で示した売り出し価格の上限は44ズロチ(約10.4ユーロ)。これを基にすると時価は11.2億ズロチ(26億ユーロ)となり、ポーランド上場企業の中でも上位に入る。

資産運用会社バーンスタインのアナリスト、ダナンジャイ・ミルチャンダニ氏は、「債務を勘案すると時価は43億ユーロで、利払い・税・償却前利益(EBITDA)の約9倍に当たる。欧州の競合に比べると30~40%高いが、売上高とEBITDAを着実に伸ばしてきた実績が計算に入っている」とコメント。「競争の激しいポーランド市場にあっても、足腰の強さを活かして35%前後の利益率(EBITDAベース)を達成する可能性は十分」とプレイの将来性を評価する。

プレイは2007年にサービスを開始した。08年に5%弱だった市場シェアを現在は27%まで拡大している。昨年の売上高は前年比13%増の61億ズロチ(14億3,900万ユーロ)、特別損益の影響を除外した調整後EBITDAは10.1%増の20億ズロチ(4億7,200万ユーロ)に達した。

出資構成はギリシャのオリンピア・ディベロップメントが50.3%、アイスランドのノヴェイター(Novator)が49.7%。(1PLN=30.31JPY)

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