セルビアの石油最大手NISは1日、首都ベオグラード近郊のパンチェヴォにガス火力発電所を建設する事業を中国重電大手の上海電気グループに発注したと発表した。2018年4-6月期に着工し、19年10-12月期の稼働開始を目指す。発注入札にはギリシャ、オーストリア、スイスの企業も参加していた。
パンチェヴォ発電所の発電能力は200メガワット、熱供給能力は121ギガカロリー/時を予定する。総投資額は1億8,000万ユーロで、資金の大半はNISの筆頭株主(出資シェア56.15%)である露ガスプロムが拠出する。同発電所はパンチェヴォにあるNISの石油精製所に熱・電力を供給し、余剰電力は電力市場で販売する計画だ。
上海電気グループは中国最大の機械・電気設備メーカー。2015年にマルタ国営電力会社エネマルタの出資シェア33%と、同国の大型発電所デリマラ3の出資シェア90%を取得して欧州市場に進出した。