トルコ統計局(TUIK)が4日発表した2017年11月のインフレ率は前年同月比12.98%となり、4カ月連続で上昇した。これは2003年12月以来の高水準となる。
分野別の上昇率は運輸の18.56%が最高。食品・非アルコール飲料も15.78%と大幅に上昇した。
トルコ経済は昨年夏のクーデター未遂事件の影響から脱し、今年4~6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比で5.1%増となった。これに伴い物価が急激に上昇しており、経済専門家の多くが利上げの局面とみている。
ただ、エルドアン大統領は景気を優先する立場から、中央銀行に利上げを避けるよう圧力をかけ続けている。中銀は過去4回の金融政策委員会で、事実上の上限金利として機能している「後期流動性貸出金利」を12.5%のまま据え置いており、政府の意向を無視できないようすだ。