東レ、ハンガリー炭素繊維工場を増強

東レは6日、米国の炭素繊維子会社ゾルテックがハンガリー工場を増強すると発表した。新工場棟を開設し、需要が急拡大しているラージトウ炭素繊維の年産能力を現行の1万トンから1万5,000トン強に引き上げる。投資額は1億3,000万米ドル(約137億円)。2020年度初めの稼働開始を予定する。

ラージトウはフィラメント数が40K(4万本)以上の炭素繊維で、風力発電機翼や樹脂コンパウンド強化剤などの用途に適している。特に風力発電用途では世界的に需要が増えているほか、発電機の大型化により1機あたりのラージトウ使用量も増加していることから更なる需要拡大が期待されている。また、従来からの自動車産業向けにはハンガリー工場の増強を通じて迅速な供給体制を確立する。

ゾルテックは2015年3月にハンガリー政府と戦略協定を結んだ。工場は北西部のスロバキアとの国境沿いに位置するニェルゲシュウーイファルにある。