シュコダ自、ドイツのVW工場で「カロック」を生産

チェコ自動車大手のシュコダ自動車が、親会社フォルクスワーゲン(VW)のドイツ工場で小型SUV(スポーツタイプ多目的車)「カロック」を生産する。国内工場の生産能力が限界に達しているためで、グループ内の余力を活用する。チェコの人手不足も背景にあるもようだ。

新たにカロックを生産するのは、すでに同モデルの塗装を手がけているドイツ北西部のオズナブリュック工場で、年末までに2,500台を出荷する予定だ。

シュコダ自は今回の決定について、「最新モデルであるカロックの需要が高まっているため」と説明したうえで、「今後もムラダー・ボレスラフ本社工場などチェコ工場でが生産の中心であることに変わりはない」と強調した。

マイヤー社長は4月26日付の現地自動車情報サイト「auto.cz」の取材に対し、今後3~4カ月中に欧州生産能力の拡大計画を具体化する方針を明らかにしている。組織再編、工場新設、その他の案を検討中という。

自動車産業はチェコ経済を支える大黒柱だが、人手不足が深刻化している。平均賃金は3万7,000コルナ(約1,450ユーロ)に上昇し、全産業平均を大きく上回っている。

シュコダ自も先月の労使合意で12%の賃上げと一時金支給を約束した。一方で、ムラダー・ボレスラフ工場の週末稼働は労組の反対で実現しなかった。(1CZK=5.18JPY)

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