ロシア国営で天然ガス世界最大手のガスプロムが4月26日発表した2017年12月通期の純利益(IFRSベース、監査済)は7,140億ルーブル(110億ユーロ)となり、前期から約25%減少した。ウクライナとのガス係争をめぐり、2,000億ルーブル弱(26億3,500ユーロ)の引当金を計上したことが響いた。通貨ルーブル安で外貨建て債務の評価替えを迫られたことも収益を圧迫した。
売上高は6兆5,000万ルーブルと前期比で7%増加した。石油事業が17%増とけん引した。主力のガス事業は1%の増加にとどまった。
ストックホルム仲裁裁判所が2月末に下した決定で、ガスプロムはウクライナの取引先であるナフトガスに対し、金利抜きで25億米ドル(20億6,000万ユーロ)の支払いを命じられた。同社はこれを不服として同裁判所に異議申し立てを行うとともに、ナフトガスとの契約解除を申請している。(1RUB=1.75JPY)