カザフスタンがカスピ海のカシャガン油田で原油増産を計画している。ミルザガリエフ副エネルギー相によると、年央までに日量21万5,000バレルから30万バレルに引き上げる。
同国ではカシャガン油田を除き原油産出量が減少しているため、同油田の増産は石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟産油国による減産合意に反しないという。カシャガン油田は開発コストが高く、稼働開始が何年もずれ込んだため、政府は同油田の産出量を含まないという条件で合意に加わった。
減産合意では2017年1月から18年12月末まで日量180万バレルを協調減産することが取り決められている。OPEC非加盟国の減産規模は日量55万8,000バレルで、カザフスタンには日量2万バレルの減産が割り当てられている。
カザフスタンはカシャガン油田の増産をテコに、昨年の経済成長率を前年の1.1%から3.7%へ伸ばした。18年は原油増産の効果が薄まるため、成長率は2.6%に減速する見込みだ。