独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社であるシュコダ自動車は11日、北部のクヴァシニ工場内に多目的コンピテンシーセンターを開設した。試験・品質センターと物流訓練センター、イベント会場、試作車保管所をひとつにまとめたもので、投資総額は1,350万ユーロ。ハイブリッド車(HV)を出荷するための電力設備も整えた。
車両試験センターは、音響、臭気、振動などの試験・分析室を共通の建物内に置き、開発スピードの向上が見込まれている。
物流訓練センターでは、無人搬送車(AGV)を含む基本的な作業知識のほか、必要に応じて工場内ITシステムや出入庫、デジタルピッキング・システムなどの専門知識も扱う。仮想現実(VR)を使った訓練(バーチャル・トレーニング)も可能だ。
同時に、来年の「スペルブ」プラグイン・ハイブリッド(PHV)モデルを皮切りに始まる複数のPHVモデルの出荷に備え、新しい電力供給網と電気自動車(EV)の充電設備を整備した。
クヴァシニ工場は、SUV(スポーツタイプ多目的車)モデル拡充戦略の一環で強化が進んでおり、これまでに90億コルナ(3億5,250万ユーロ)が投資された。数年以内に年産能力が30万台に増加する予定だ。(1CZK=5.11JPY)