トルコのアルバイラク・エネルギー天然資源相は11日、同国を東西に横断するアナトリア横断天然ガスパイプライン(TANAP)が6月12日に稼働を開始すると発表した。
TANAPはアゼルバイジャンのカスピ海沿岸にあるシャーデニス・ガス田で産出されるガスを欧州まで運ぶことを目的としたもので、年間輸送能力は当初160億立法メートル。うち60億立法メートルをトルコ、残りを欧州に輸送する。最終的な年間輸送量は310億立法メートルに達する見通しだ。
TANAPはグルジアとの国境沿いにあるトルコのアルダハン県東部からギリシャとブルガリア国境までの1,850キロメートルを結ぶもので、アゼルバイジャンとジョージアを結ぶ南コーカサスパイプライン(SCP)、ギリシャを通りイタリアに至るアドリア海横断パイプライン(TAP)と接続し「南ガス回廊」を構成している。
同相はまた、地中海で石油とガスを採掘するための深海掘削を今夏に同国単独で実施することも明らかにした。