エルステ銀、ルーマニア子会社株を追加取得

オーストリア金融大手エルステ・グループは25日、ルーマニア商業銀行(BCR)の株式6.29%の買収で、現地投資会社SIFオルテニアと基本合意した。取引額は1億4,000万ユーロ(6億5,400万レウ)。これにより、BCRに対するエルステの出資比率は99.88%へ上昇する。エルステ監査役会、オルテニア株主、欧州中央銀行(ECB)の承認を経て、年内に手続きを完了する予定だ。

BCRは1990年、中央銀行の商業銀行事業を引き継ぐ形で設立された。2006年の民営化でエルステが民営化庁(AVAS)及び欧州復興開発銀行(EBRD)、国際金融公社(IFC)から61.9%、BCR従業員から7.2%を合計40億ユーロで取得し子会社化した。

エルステは2011年にも投資会社4社から24%を4億3,500万ユーロで買収し、BCRへの出資比率を93.52%に引き上げた。一方で、BCRのリーマンショック以降の業績低迷を受けて、13年に2億6,000万ユーロの減損処理を実施した。(1RON=27.37JPY)

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