ロシア石油最大手の国営ロスネフチが7日発表した2018年4-6月期(第2四半期)の純利益(IFRS基準)は2,280億ルーブル(36億米ドル)となり、ロイター通信集計のアナリスト予測1,920億ユーロを大きく上回った。原油高と通貨ルーブル安が追い風となり、前期の3倍近くに急増するとともに、17年通期実績も上回った。売上高は前年同期比47.6%増の2兆700億ルーブル(325億ドル)だった。
フリーキャッシュフロー(純現金収支)は前期比55.6%増の2,210億ルーブルに増加した。設備投資(CAPEX)は2.7%増の2,290億ルーブル、上流事業の経費(石油換算バレル当たり)は3.8%増の192ルーブルだった。ドル建て債務は12%減り、純債務の営業利益(EBITDA)比率は1.5倍まで縮小した。
セチン社長は4-6月期の業績について、外的要因に加え「運転経費と金融コストの抑制努力を続けたことで、営業利益(EBITDA)が前期比で4割強、前年同期比で8割強、増加した」と満足の意を示した。今後は「自力成長と並び、買収した企業の統合による相乗効果を増益につなげることに集中する」とした。
また、同社取締役会は同日、株主の利益拡大に向けた戦略の一環として、20億ドル規模の自社株買いを承認した。2020年末まで実施する。(1RUB=1.75JPY)