トルコの9月インフレ率24.5%、03年末以来最高に

トルコ統計局(TUIK)が3日発表した9月のインフレ率は、前年同月比でアナリスト予想(21%)を上回る24.52%となり、2003年末以降で最高の水準を記録した。前月実績の17.9%から6.6ポイントも悪化し、通貨危機が経済と消費者に与えた影響の深さを示した。インフレ急伸を受け、中央銀行がエルドアン大統領の圧力に屈せず、

さらなる大幅利上げを実施するかどうかに市場の注目が集まっている。

製品群別にみると、食品・非アルコール飲料が27.7%、運輸が36.61%、住居・公益サービスが21.84%となり、いずれも前月の値を上回った。生活必需品が急速に値上がりしていることがうかがえる。

前月比のインフレ率は6.3%と2001年以来で最も大きな伸びとなった。製品群別では食品・非アルコール飲料が6.4%、運輸が9.15%、住居・公益サービスが11.41%だった。

物価変動の激しい品目を除外したコアインフレ率は前年同月比で24.05%だった。また、今後のインフレの動きをはかる主な指標である生産者物価指数(PPI)は9月に前年同月比で46.15%上昇した。

■市場は中銀の対応を注視

9月インフレ率が主要政策金利(24%)を上回っていることから、市場は「中銀が今月25日の次回会合で改めて大幅利上げを実施すべき」との見方で一致している。ただ、「金利の敵」を自称するエルドアン大統領が利上げへの批判姿勢を崩しておらず、中銀が自らの立場を貫けるかどうかには懸念の声も聞かれる。

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