ポーランド初の商業観測衛星、来年4月打ち上げへ

ポーランドが中東欧初の国産商業衛星を打ち上げる。同衛星を開発・製造したサットレヴォリューションのズヴォリンスキー社長が10日、現地通信社PAPに明らかにしたもので、各種テストが予定通り完了すれば来年4月に打ち上げられる見通しだ。

「スヴィアトヴィド(Swiatowid)」と命名された地球観測衛星は、大きさが20×10×10(各センチメートル)、重量が2キログラムで、自国の技術ノウハウに基づいた完全なポーランドの設計となる。国際宇宙ステーション(ISS)から軌道に乗せ、地球の水位、大気の状態、気象変動を観測する。

一方、ポーランドのクレオテック・インストルメンツ(Creotech Instruments)とフィンランドのアイサイ(ICEYE)の提携による観測衛星「ICEYE-X2」は、年内に軌道に乗る予定だ。悪天候でも地表を観測でき、最大18の衛星の情報を統合して自然災害に3時間以内に対応できるとしている。

ポーランド宇宙局は昨年末、国産衛星システムおよび宇宙技術の開発のための国家宇宙プログラムの草案に着手した。外国機関・企業との提携による衛星2基の開発や技術獲得を柱に据えるもので、光学・光電子光学、添加技術、電源技術、電気推進などの分野では外国との提携は不可欠と見ている。8年間で14億3,000万ズロチ(3億3,130万ユーロ)を投資する方針だ。(1PLN=30.07JPY)

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