ポーランド銀行大手ペカオ、ロンドンに国外初の事業拠点

ポーランド銀行業界2位のペカオ銀行が24日、英国ロンドンのメイフェア地区に同行として国外初の海外事業所を開所した。法人業務と投資銀行業務の2本立てで、ポーランド企業の国際事業展開を支援するとともに、ロンドンに拠点を構えポーランドでの投資機会を狙うプライベートエクイティ企業などにサービスを提供する。ただ、当初計画していたリテール(個人)業務は取りやめ、オンラインバンキングの導入も当面見合わせる。

ペカオ銀行は昨年6月、米メリルリンチ投資銀行部門の中東欧責任者を務めたクルピンスキー氏を頭取に迎えた。ロンドン進出は同氏が打ち出した国際戦略で、「英国は欧州連合(EU)を離脱しても世界の金融の中心で、ポーランドの重要なビジネスパートナーであり続ける」との確信に立つものだ。今後ニューヨークとチューリッヒへの進出も視野に入れている。

英国では2004年のEU加盟を機にポーランドからの移民が増加し、現在約100万人のポーランド人が暮らしている。推定によると、このうち企業経営者は3万人、自営業者は8万人で、法人サービスの潜在需要は大きいとみられる。

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