独シーメンス、トルコで画像診断装置の生産を計画

トルコのエルドアン大統領は先ごろ、独電機大手シーメンスがトルコで画像診断装置の生産を開始する可能性があることを明らかにした。先週行われたドイツ訪問後に記者団に対し述べたもので、両国の医療関連省庁がMR(磁気共鳴)装置や断層撮影装置などに関し協力していく可能性も示唆した。同大統領はドイツ訪問中にドイツ企業の関係者と会談を行っていた。

エルドアン大統領は9月29日に行われたメルケル首相との会談では経済協力に関する議論に多くの時間を割いたと述べ、関係閣僚が今後の協力分野について検討していくと付け加えた。同大統領によると今月25日にはドイツの閣僚と産業界の代表者らがトルコを訪問する予定だ。

またエルドアン大統領はメルケル首相との間で鉄道関連事業について議論したことも明らかにした。今年4月にシーメンスはトルコ国鉄(TCDD)との間で高速車両のベラロ(Velaro)を10台納入する契約を結んでいる。

両国の関係は、年初以来トルコでジャーナリストや人権活動家が相次いで拘束されたことや、今年4月に実施された新憲法に関する国民投票を前に同国の閣僚のドイツでの活動が禁止されたことなどを背景に悪化していた。一方、今年8月にはシーメンスとトルコ企業からなるコンソーシアムが10億ドル規模の風力発電の大規模プロジェクトを落札していた。

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