ロシアの政府系金融機関、ロシア開発対外経済銀行(VEB)は先ごろ、国内マイクロチップメーカーのアングステレムT(Angsterem-T)を買収したことを明らかにした。VEBは同時に同社の債務整理を目的とした倒産手続きを開始した。現地報道によると同社の2017年末時点の負債総額は874億ルーブル(11億3,200万ユーロ)。VEBの同社に対する債権の総額は8億ユーロを超えるとみられている。
アングステレムは2007年にモスクワで工場を着工、16年には外国メーカーの製品を代替することを目指して130ナノメートル及び90ナノメートルのチップの商用生産を開始した。しかしこの大きさのチップはすでに時代遅れなうえ、欧米の対ロシア経済制裁などの影響で同社は生産を拡大させられなかった。
同社はVEBの下で最新の生産施設を導入し再建を目指す予定。(1RUB=1.63JPY)