エストニア大統領、AI会議でネット大手専門家と会談

今年3月にエストニアの首都タリンで開かれる人工知能(AI)会議で、同国のカリュライド大統領がネット業界の専門家らと会談する。グーグルやネットフリックス(動画配信)、アマゾンなど世界的大手が参加を決めており、AI技術の推進に向けた法的枠組みや政府支援の在り方などが議題に上る見通しだ。

今回の会議は、非営利団体のノース・スターAIが主催し、3月7日に開かれる。エストニアの配車サービス会社タクシファイのデータサイエンス部長で、ノース・スターの設立に参加したカルピシュトセンコ(Karpištšenko)氏は、「これからはアルゴリズムではなくデータが事業成功のカギを握る傾向が強まる」とし、データ活用法が重要になっていくという見方を示した。一方で、法制や公的支援を適正化する必要性も指摘した。

大統領と業界専門家の会談は、政府の関わり方の方向性を見極める材料となりそうだ。カリュライド大統領は、政府が新技術の登場に怖気づかず、状況に対応していく必要性に触れ、「これがデジタル化の過程で我々が学んだ教訓で、AIなど今後の発展にも言えること」と話し、対話への積極性をアピールしている。

技術面では、グーグル・ディープマインド、ネットフリックス、アマゾン、タクシファイ、NVIDIA(半導体)、スポティファイ(音楽配信)、スターシップ・テクノロジーズ(配達ロボット)などの世界的大手と地元企業の専門家が会議に参加することで互いに刺激しあい、発展につながることが期待されている。

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