天然ガス世界最大手のロシア国営ガスプロムは3月28日、キルギス政府と同国同業キルギスネフチガスの資産を取得するための「ロードマップ」に合意したと発表した。今後キルギスネフチガスの資産評価と資金調達に関する検討を行っていく予定。合意書の締結式にはロシアのプーチン大統領とキルギスのジェエンベコフ大統領も出席した。
キルギスネフチガスの完全子会社キルギス石油は日量1万バレルの精製能力を持つジャラル・アバド製油所を保有するほか、石油とガスの探鉱と開発も行っている。
ガスプロムはキルギスタンで活発に事業を展開している。同国子会社のガスプロム・キルギスタンは同国唯一のガス輸入事業者で、国内のガス導管網を保有している。ガスプロムは同国で石油及びガスの生産を行っているほか、クガルト及び東マイル・スウIVの鉱区の試掘権を持つ。
ロシアとキルギス両政府は2013年、キルギス国内における天然ガス輸送と販売に関する協力協定を結んだ。ガスプロムは負債に加え老朽化したガス関連インフラを抱えるキルギスガスの資産を14年にわずか1ドルで取得している。その際ガスプロムはガス関連インフラを整備するため5年間で200億ルーブル(2億7,270万ユーロ)を投資することを約束していた。(1RUB=1.70JPY)