ロシアのベンチャー企業、ゼッタ(ZETTA)が小型電気自動車(EV)「ZETTA」の実証試験を終え、年内に販売を開始する計画だ。シュフロフスキー社長が現地メディアに明らかにしたもので、10月までに認可手続きを終え、複数バージョンの標準生産を開始する予定。まず年間で1万台の生産を目指す。
「ZETTA」は非同期モーターを組み込んだホイール駆動システムを採用しているため、ホイールへの動力伝達部品の多くが不要となる。シュフロフスキー社長によると、一般的なEVに比べ30~55%の省エネおよび製造コスト削減、信頼性向上を実現できる。フル充電での走行距離はバッテリー容量10キロワット(kW)で180キロメートル、30kWで540キロメートル。販売価格は45万ルーブル(約6,200ユーロ)を予定する。
ゼッタはEV開発ベンチャー企業として、ロシア経済開発貿易省の支援と単一産業都市開発基金の資金援助を受けている。国内自動車最大手のアフトワズの本拠地であるサマラ州トリヤッチに生産拠点を構える。バッテリーを中国から輸入する以外は、全ての部品を国内調達する。中期的に国内で年間1万5,000台の販売を目指す。(1RUB=1.70JPY)