チェコ中銀、当面は利上げ見送り

チェコ中央銀行のルスノク総裁は11日、政策金利の引き上げは当面必要ないとの見方を示した。経済界との会合に出席した同総裁は記者会見で、金利は通常の水準にはないが、さらなる引き上げを実施する必要はないと明言した。一方で現在の金利維持は一時的なものであることが望ましいとの考えも示した。同行は先月、6カ月ぶりに利上げを実施し、主要政策金利である2週間物レポ金利を0.25ポイント引き上げて2%に設定した。その際、当面は金利を維持することを表明していた。

ルスノク総裁はまた、インフレ率が予想を上回っていることから、近い将来にさらなる利上げを行う可能性に触れた。一方で現在海外市況が悪化している上、コルナ高が再燃していることから利上げを急ぐ理由はないと述べた。

同国の5月のインフレ率は2.9%で、2%プラスマイナス1%という中銀のインフレ目標の上限値に近付いている。5月の失業率は2.6%で、過去25年間で最低だった。

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