Eon:独エーオン、ハンガリーとチェコの事業売却を欧州委に提案

独エネルギー大手のエーオンがハンガリーとチェコの事業を部分売却する意向だ。独競合イノジーの送配電事業を買収する計画を調査している欧州競争当局に対する提案で、市場寡占の懸念を払しょくし、計画承認を引き出す狙い。

具体的には、◇ハンガリーの電力事業の一部◇イノジーのチェコ天然ガス・電力事業――を売却する意向を明らかにした。また、ドイツでも◇暖房用電力供給事業(顧客数:26万人)◇高速道路沿い32カ所で展開する電気自動車(EV)向け充電ステーション――を手放す用意がある。

エーオンはイノジーの親会社であるRWEと事業交換で合意。欧州競争当局は、RWEがエーオンの再生可能エネルギー事業を取得することについては今年2月に承認した。しかし、エーオンによるイノジー買収では、ドイツやチェコ、スロバキア、ハンガリーの送配電市場で寡占が強まり、電力価格の上昇を招く恐れがあるとして、今年3月に本格的な調査を開始した。

競争当局は今後、エーオンの提案に対するエネルギー事業者の意見を聴取し、来月23日までに買収の可否を判断する。

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