ラトビアの国営鉄道会社パサジエル・ヴィルチェンス(PV)は7月30日、チェコの鉄道車両製造大手シュコダ・バゴンカと電車32編成の発注契約を交わしたと発表した。契約額は2億4,189万ユーロ。2023年までに納品を完了させる。
調達する電車は4両編成で、全長109メートル、1両当たりの座席数は400超となる。PVは現在電車26編成を保有し、総座席数は約1万席。新車両の導入により、主要路線の朝夕通勤時間帯の発車時刻を15~20分間隔に短縮し、利用者の便宜を大幅に向上させる考えだ。
今回の発注をめぐっては、昨年11月にスペインのタルゴが2億2,530万ユーロで落札していたが、公共調達監視局から長期的な電力価格を考慮して発注先を再検討するよう求められた。応札価格はタルゴを上回るが35年間の維持費と合わせると安いことから、PVは最終的に発注先をシュコダに変更した。
電車運行体制を強化するため、PVは電車新規調達のほか部品・メンテナンス装置の調達、保守修理センターに投資する計画だ。政府はこれに対し、2019-24年までに総額2億5,590万ユーロの補助金を財政予算に組むことを決めた。