デンマークの設備大手トプソーがロシア南西部のボルゴグラード州で建設が計画されているメタノール工場に対し技術供与を行う。同州政府がこのほど明らかにした。同プロジェクトについては事業母体のGTM1と建設を受注した三菱重工との間で今月初めに契約が締結されていた。建設開始は2020年後半となる見通し。
同事業への総投資額は約8億ドル。計画されているメタノール工場の年産能力は100万トンで、現地化学企業ヒムプロムが2014年に操業を停止した工場の跡地に設置される。ヒムプロムは旧ソ連時代からポリ塩化ビニール、溶剤、消毒剤、洗剤などの有機及び無機化学品を生産していた。
同事業については、今年の6月にロシアの国家ファンド、ロシア直接投資基金(RDIF)と日本の国際協力銀行(JBIC)が参加する日ロ投資基金も出資すると報じられていたほか、丸紅も参加している。GTM1はロシアのインフラ投資企業アエオン(AEON)傘下で、新工場の株式の一部はアエオンのオーナーが保有している。