仏信用保険会社コファスは11日、中東欧の景気が減速するとの予測を発表した。ユーロ圏の成長率鈍化や、米中貿易摩擦の激化、英国の欧州連合(EU)離脱の方向性が定まらないことなどが要因となっている。
中東欧経済は2017年に4.6%、18年に4.3%の成長を遂げ、2008年以来で最高水準を記録した。失業率が大幅に低下し、賃金も上昇したことで個人消費が活発化。公的・民間投資も拡大し、成長を支えた。倒産件数は17年には6.4%増加したが、18年には4.2%減少した。
今年は外需の縮小で経済の柱である輸出が減少し、中東欧経済は3.6%の成長にとどまる。来年はさらに3.2%まで減速する。倒産件数は、外需との結びつきの強い自動車、化学、金属産業を中心に増加する見通しだ。