スロバキア政府、最低賃金の大幅引き上げを決定

スロバキア政府は2日、来年から最低賃金を現行の月520ユーロから60ユーロ引き上げ、580ユーロとすることを閣議決定した。引き上げ幅は過去17年間で最大。時給では2.989ユーロから3.333ユーロに上昇する。SITA通信によると、労働省はこの措置で賃上げを享受する人が約19万1,000人に上ると見込んでいる。

ペレグリニ首相(スメルSD党)は閣議決定を報告する記者会見で「生活水準の向上が我々の優先課題」と理由を説明した。しかし、今回の大幅引き上げには雇用者団体だけでなく、連立与党の国民党(SNS)と橋(Most-Hid)も反対しており、アナリストや野党議員からは早くも来年3月の議会選をにらんだ「選挙活動」と批判する声があがっている。

なお、政府は基礎控除額を最低生存費の19.2倍から21倍へ引き上げることも計画しており、これが手取り賃金を押し上げる可能性もある。

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