2018年のチェコR&D支出、過去最高の39億ユーロに

チェコ統計局(CSU)が16日発表した同国の2018年の研究開発(R&D)支出は前年比で123億コルナ(4億4,750万ユーロ)増加し、過去最高の1,028億コルナ(39億ユーロ)を記録した。しかし、国内総生産(GDP)に対する比率では1.93%で、3%を超えている隣国のオーストリア、ドイツや、スウェーデン、デンマークなどとの差が目立つ。バビシュ首相(ANO)は今年初め、技術革新支援を政策として発表。2030年までに欧州でも最も技術革新の盛んな国の一つに成長する目標を掲げている。

民間企業のR&D支出は599億コルナ(23億2,000万ユーロ)で全体の58%を占めた。GDP比では1.12%に達した。政府のR&D支出は前年から38億コルナ(1億4,700万ユーロ)拡大し、過去最高の350億コルナ(13億6,000万ユーロ)を記録した。2016年以来、R&D支出の伸びはGDPの伸びを上回っている

R&D支出のうち、欧州連合(EU)からの助成分は63億コルナ(2億4,400万ユーロ)だった。

支出の内訳をみると、人件費が急速に増えている。2013年からの5年間で340億コルナ(13億2,000万ユーロ)から540億コルナ(21億ユーロ)へ拡大した。R&D支出全体に占める割合は43%から53%へ上昇した。一方、設備投資の割合は低下した。背景にはEU助成の減少がある。

R&D業界の就業者数(パートタイムを含む)は昨年末現在で11万3,500人となり、過去5年間で2万人増加した。(1CZK=4.72JPY)

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