中国通信設備大手の華為技術(ファーウェイ)がセルビア政府の人工知能(AI)プラットフォームの開発に協力する。セルビア政府が5日明らかにしたもので、電子政府庁のジョヴァノヴィッチ長官が訪問先の上海で同社と提携覚書を交わした。
セルビア政府はAIプラットフォームを使い最先端の電子行政サービスの開発に取り組むほか、教育、研究、イノベーション、科学、経済など多様な分野に同プラットフォームを取り入れる考えだ。同開発プロジェクトは中国国際協力開発公社(CIDCA)から1,300万ドルの助成金を受ける。
ファーウェイはまた、提携の一環で、政府が計画するクラグイエヴァツ・データセンターにクラウド基盤を提供する。3,000万ユーロを投じて建設中の同センターは敷地面積が4万平方メートルで、完成予定は来年の7月。数100人の雇用を創出する。
国家安全保障面で米国などから危険視されるファーウェイだが、セルビアでは密接な事業関係を築いている。現在、スマート防犯監視システムの構築や第4世代移動通信規格(4G)関連事業を含めた総額1億5,000万ユーロ相当の公共プロジェクトに関わっている。