ハンガリー中央統計局が13日発表した9月の鉱工業生産高(確報値、稼働日調整済み)は前年同月比で11.1%増加し、上げ幅は前月の0.3%から急拡大した。主要産業の自動車が大きく増えて全体をけん引した。同業生産高の拡大は2カ月ぶり。
分野別でみると、構成比で96%を占める製造業が前年同月比11.7%となり、同0.2%となった前月から大幅に好転した。鉱山・採石業も9%の増加。エネルギー業は4.7%減少した。
製造業では同業生産高の29%を占める「輸送機械(自動車含む)」で上げ幅が前月の2%から22%に急拡大した。「食品・飲料・たばこ」(10%増)と「機械・設備」(5.3%増)も減少から増加へと転じた。「コンピューター・電子・光学機器」は26.1%、「ゴム・プラスチック・非金属鉱物」は4%の増加。「ベースメタル・金属加工品」は1.4%減少した。
タカレークバンクのアナリスト、ゲルゲリー・スッパン氏は自動車産業の好調の要因として、新モデルの生産と輸出台数の増加、旺盛な国内需要を挙げ、ドイツをはじめとする西欧地域の景気低迷の影響はみられないと指摘した。