アドリア海の海底電力ケーブルが稼働

イタリアの送電会社テルナが15日、モンテネグロとイタリアを結ぶ海底電力ケーブル「モンテネグロ・イタリア・インターコネクター」の運用を開始した。欧州とバルカン半島を結ぶ初の送電線で、イタリアとモンテネグロ、セルビア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ルーマニアの送電網が統合される。

テルナはインターコネクターの運用開始で、イタリアが欧州・地中海地域における電力輸送ハブとしての地位を強化すると見込む。モンテネグロもバルカン半島における送電ハブの役割が担えると期待する。モンテネグロ政府が過半出資するモンテネグロ送電システム(Crnogorski

elektroprenosni

Sistem:CGES)には送電容量の20%が割り当てられており、経済的にも大きな効果がありそうだ。

新電力ケーブルは長さ423キロメートル、電圧400キロボルト。水深1,000メートル以上のアドリア海海底に敷設された。送電容量は600メガワットで、数年以内に2本目が開通すれば2倍に拡大するという。

インターコネクターの整備は、総工費11億5,000万ユーロのプロジェクトを構成するものだ。同プロジェクトではほかに、モンテネグロ送電網の修理・拡張、モンテネグローセルビアーボスニア間の基幹送電線の整備が進められている。

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