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2019/11/27

自動車

金属粉末大手GKN、金属3Dプリンター用材料の供給体制を強化

この記事の要約

金属3Dプリンター材料の世界大手GKNアディティブの金属粉末・部品事業部門であるGKNパウダー・メタラジーは13日、金属3Dプリンター向け金属粉末の供給体制を強化する方針を明らかにした。

顧客企業に近い現地で生産や保管することでリードタイムを短縮する狙いがある。

独西部のヒュッケスヴァーゲンにある拠点で「316L」、「17-4PH」、「20MnCr5」などの金属粉末を保管し、水およびガス式の噴霧装置向けや特注向けに常時出荷できる体制を構築している。

金属3Dプリンター材料の世界大手GKNアディティブの金属粉末・部品事業部門であるGKNパウダー・メタラジーは13日、金属3Dプリンター向け金属粉末の供給体制を強化する方針を明らかにした。欧州市場における需要増加に応えるもので、ルーマニア南東部のブザウにある拠点の生産能力を増強する。顧客企業に近い現地で生産や保管することでリードタイムを短縮する狙いがある。

同社は先ごろブザウ拠点で水噴霧式の金属粉末の試験生産を行い、自動車や構造部品に最適な低合金鋼である「ANCOR

AM

4600」、「ANCOR

AM

DP600」などの製造に成功した。これらの材料は現在、欧州と北米の企業や研究機関にテスト用としてサンプル出荷されている。

同社によると、金属粉末のリードタイムは通常、4~6週間であるが、潜在顧客は1週間の納期を求めることが多い。

GKNアディティブと、粉末冶金(PM)と特殊金属粉末製造を手掛けるGKNフーガネスは今年1-3月期に、両社の専門知識やノウハウを活用する新会社GKNアディティブ・マテリアルズを設立。独西部のヒュッケスヴァーゲンにある拠点で「316L」、「17-4PH」、「20MnCr5」などの金属粉末を保管し、水およびガス式の噴霧装置向けや特注向けに常時出荷できる体制を構築している。