経営破綻のアドリア航空、内外の5投資家が取得に関心

経営破綻したスロベニアの航空会社アドリア航空の破産管財人は先ごろ、これまでに内外5つの機関投資家が同社の買収に関心を示していることを明らかにした。複数の情報筋によると、5つの投資家には、カジノ機器メーカーのインターブロック・ゲーミングの創業者でオーナーのヨツ・ペチェチニク氏、バナナの輸入販売などを手掛けるイジェト・ラストデル氏や、アイルランドのコンサルティング会社Avgen

Globalなどが含まれる。資金難のため機体の運用を停止した同社は先月には破産手続きに入っており、今月からは資産の売却に関する入札手続きを開始していた。負債総額は6,220万ユーロに上る。

外国人投資家と共同で買収に乗り出したインターブロック・ゲーミングのペチェチニク氏はリュブリャナ空港を拠点とする新会社を設立する意向で、欧州便の運航を計画している。複数の報道によると、同氏は2012年から16年の民営化までアドリア航空の最高経営責任者(CEO)を務めたマルク・アンジュル氏と新会社を運営する意向を示している。

一方ラストデル氏は新航空会社エア・アドリアティックを既に設立しており、アドリア航空からプライベートジェット機を2機購入する手続きに入っている。

その他の投資家にはスロベニアの電動軽飛行機メーカー、ピピストレル(Pipistrel)が、アドリア航空がリュブリャナ空港に持つ航空学校の取得に関心を示している。

航空連合のスターアライアンスに属するアドリア航空は2016年以来、ドイツのプライベートエクイティ運用会社4Kインベストの傘下にある。リュブリャナ空港を拠点に17路線に就航していた。

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