ハンガリーの航空機メーカー、マグヌス・アエロクラフトはこのほど、子会社アビエーション・エンジニアリングを通じてロシア国営航空機メーカーのユナイテッド・エアクラフト(UAC)からイリューシン「Il-103」型機100機の製造を受注したと発表した。契約額は3,000万ドルに相当する。8月の発表によると、アビーション・エンジニアリングはIl-103型機の生産を一手に請け負うことでUACと合意しており、今後も受注が継続する見通しだ。
Il-103型機はイリューシンが1990年代に設計した4人乗りの単発エンジン低翼機。主に練習機として用いられる。1999年にロシアの航空機として初めて、米国連邦航空局(FAA)から型式証明を取得した。
マグヌスによると、同機の構造材は金属製だが、来年に始まるリニューアルで、複合材が採用される予定だ。
8月の合意にはマグヌスの開発した2人乗り低翼機「フュージョン」と、複合材部品の対ロ輸出も盛り込まれたため、同社ではロシア事業の商機拡大に自信を示している。
マグヌス・アエロクラフトは2017年に1億7,500万フォリント(53万ユーロ)、18年に3億2,000万フォリント(96万ユーロ)の純売上高を計上した。今年10月にはペーチで新工場を開所した。(1HUF=0.36JPY)