学習支援ツールを開発するエストニアのクランビート(Clanbeat)は9日、起業支援を手がける日本企業ミスルトゥと、エストニア発の顧客管理ソフト(CRM)大手パイプドライブの創業者であるマルティン・ヘンク、ラグナル・サスの両氏から、総額108万ユーロの資金を調達したと発表した。ソフト開発の推進と新市場の開拓が目的だ。
クランビートはカドリ・トゥイスク氏らが2018年に創業した。子どもから大人までを対象に、自発的に知識を習得できるデジタルソリューションを提供する。重点の一つは学校で、自社の学習ツールを活用してもらうことで、学校を人間的成長の場に変えていくことを狙う。
クランビートはこれまで、本国エストニアのほか、フィンランド、シンガポールで顧客を獲得している。今後、欧州・アジアの市場を開拓していく計画だ。
ミスルトゥは実業家の孫泰藏氏が設立した投資会社で、これまでに180社近くのスタートアップ企業に出資している。教育関係では、教育機関向けコミュニケーションツールのクラスティングやマンツーマンレッスン・システムのクラスドゥなどが出資先に名を連ねる
やはり孫氏の運営するビビータは、子どもの創造活動とイノベーションを支援する施設「ビビストップ」を昨年の夏にタリンで開設している。