トルコのエルドアン大統領は26日、アルジェリアの首都アルジェで同国のテブン大統領と会談し、両国の経済関係強化で合意した。貿易高を2018年実績の31億ドルから50億ドルへ拡大する目標だ。また、トルコのアダナ県における石油化学プラントの共同整備や、両国間協力会議の設置でも一致した。
エルドアン大統領はアルジェリアについて、「北アフリカにおける我が国の重要な戦略的パートナーの一つで、マグレブ、アフリカ市場進出への門戸だ」と話し、同国との関係を重視している姿勢を明確にした。今後の関係については、貿易拡大に向けて自由貿易協定(FTA)交渉を開始するとともに、防衛産業での提携を希望していることを明らかにした。
2018年のトルコの対アルジェリア輸出高は20億300万ドル、輸入高は11億3,000万ドルだった。2019年1-11月はそれぞれ、17億ドル、6億5,570万ドルだった。
アルジェリアは面積ベースでアフリカ最大。豊富な資源を背景に、アフリカ4位の経済規模を誇る。トルコにとって資源戦略上、重要な位置を占める。
アダナ石化プラントについて、アルジェリアのアルカブ・エネルギー相は、「トルコのエンジニアリング大手ルネサンスと、アルジェリア国営石油ソナトラックが合計14億ドルを出資して建設する」と話した。出資比率はルネサンスが66%、ソナトラックが34%。2年の工期を経て2022年7月に稼働する予定だ。ソナトラックがプロパンを年450トン供給し、ポリプロピレンを生産する。