中欧4カ国の賃金比較、チェコが最高

英ベルファストに本拠を置く人材派遣会社グラフトン・リクルートメントの調べによると、中欧4カ国の中でチェコが最も賃金が高い。長期にわたる人材不足が背景にあるとみられ、グラフトンでは他国から就職のためにチェコへ来る人が現れる可能性を指摘している。

調査では、チェコ、ポーランド、ハンガリー、スロバキアの賃金水準が比較の対象となった。未熟練労働者では、4カ国中最も賃金の安いポーランドの最低月給が1万4,000コルナ(555ユーロ)だったのに対し、チェコは1万8,000コルナ(713ユーロ)だった。

熟練労働者になるとその差は縮まり、チェコよりも他国の方が賃金が高い例も出てくる。溶接工では、ポーランドが4万8,000コルナ(1,900ユーロ)と、チェコよりも3,000コルナ(119ユーロ)ほど高い。

工場管理職でも差は小さく、チェコが10万~21万コルナ(3,967~8,330ユーロ)、スロバキアが10万3,000~20万5,000コルナ(4,086~8,132ユーロ)、ハンガリーが10万3,000~19万7,000コルナ(4,086~7,814ユーロ)ポーランドが10万8,000~23万9,000コルナ(4,284~9,480ユーロ)だった。

コンピューター・エンジニアやプログラマーをみると、4カ国の首都の中でブダペスト(ハンガリー)が最も高く、ブラチスラバ(スロバキア)が最も安い。例えば、プログラマー(職務経験3年)の月給はブラチスラバで約3万5,000コルナ(1,382ユーロ)、プラハ(チェコ)で4万5,000コルナ(1,783ユーロ)、ブダペストで4万7,000コルナ(1,862ユーロ)だった。経験豊富なプログラマーでもブダペストが最も高く、12万6,000コルナ(4,993ユーロ)に達する例もあった。

販売・営業職ではポーランドが最も高く、販売管理職は最低で8万4,000コルナ(3,328ユーロ)と、チェコの7万コルナ(2,774ユーロ)、スロバキアの6万4,000コルナ(2,536ユーロ)と大きな差がある。営業管理職でもハンガリーとポーランドの方がチェコよりも高い。

金融ではチェコが最も高く、スロバキアが最も低かった。(1CZK=4.77JPY)

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