石油大手ロスネフチ、掘削リグ運用にAIを導入

ロシア石油最大手の国営ロスネフチはこのほど、同国南部オレンブルク州の油田で人工知能(AI)を利用し掘削を行う実証試験を実施した。掘削リグの運用を自動化することにより、掘削する速さを示す掘進率は平均で15%向上した。

ロスネフチのAIシステムはセンサーにより情報を10ミリ秒単位で把握し、それに基づき掘削管理システムの自動調整を行う。同システムを通して掘削速度の限界値が自動的に計算され、限界値に達すると自動的に作業が停止される。同システムの運用により掘削時間は1日短縮され、掘削リグ1基当たり500万ルーブル(約7万ユーロ)の費用が削減できるという。

同社はすで大型掘削リグの97%にAIによるデータ監視システムを導入しており、遠隔監視施設を10カ所設置している。

ロスネフチの現地子会社オレンブルクネフチは174の鉱区の権益を持ち、オレンブルク州のほかサマーラ州やサラトフ州で石油を生産している。これまでの累計生産量は6億3,000万トン。(1RUB=1.72JPY)

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