ベラルーシの化学企業グロドノ・アゾトが窒素系化学肥料の複合プラント建設を伊エンジニアリング大手テクニモントに発注する準備を進めている。元受業務の入札で5社が応札したが、テクニモント以外の企業が規定を満たせなかったためだ。複合プラントは2024年末のフル稼働が予定される。プロジェクト規模は13億米ドルに上る。
以前の発表によると、具体的には、アンモニア(年産能力87万5,000トン)、粒状尿素(122万5,000トン)、水素(2億立方メートル)の生産施設を新設する。テクニモントのほか、中国の設備商社である中成進出口(コムプラント)、中国中信集団(CITIC)、中国機械胎外経済技術合作総公司(CMIC)と韓国のサムスン・エンジニアリングが受注を狙っていた。
グロドノ・アゾトはすでに2010年の段階で窒素系肥料プラントの設置計画を固めていた。部分民営化で資金を調達して実施するはずだったが、14年の入札が不調に終わり、計画が遅れていた。
グロドノ・アゾトはポーランド国境に近いベラルーシ西部に本拠を置く。7,000人を雇用し、化学肥料やアンモニア、尿素、硫酸アンモニウム、メタノール、カプロラクタム、メラミン、バイオディーゼルの生産を手がける。8年前にはプラスチック・化学繊維メーカーのグロドノ・キムヴォロクノを傘下に収めた。