ロシア政府、ズベルバンク株式の50%を買収

ロシア政府が10日、中央銀行から国内金融最大手ズベルバンクの普通株50%を2兆1,394億ルーブル(264億ユーロ)で取得した。中銀がズベルバンクの過半数株を保有する事実への懸念を払しょくする狙い。過半数掌握に必要な残り1株は、5月6日までに予定される投資家協定調印後に取得する。資金は国民福祉基金(NWF)から拠出した。

中銀は、売却額のうち3億ルーブルを保留し、銀行再建経費に充てる。過去に救済した銀行の売却が進めば、さらに2億ルーブルを手元に残すことができる。この関連ではオトクリチエ銀行の来年中の売却を検討してきたが、新型コロナウイルスによる市況への影響で遅れる可能性ある。

売却額の残りは政府予算に組み込まれる。また、今後はズベルバンクの配当が全額、国庫に入るため、歳入の改善が見込まれる。

ズベルバンクは昨年末現在の資産総額が29兆9,590億ルーブル(3,695億ユーロ)に上り、昨年は8,450億ルーブル(104億ユーロ)の純利益を計上した。このうち半分を配当に充てる予定だ。(1RUB=1.45JPY)

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